今、韓国語を勉強しているという人で、自分のレベルを正確に把握している人はどれくらいいるでしょうか。
- 反切表のハングルが一応読めるから初級レベル?
- 中級のテキストを勉強しているから中級レベル?
- TOPIK6級を合格したから上級レベル?
さまざまな基準がありますが、自信をもって今自分のレベルについて話せるという人は少ないのではないでしょうか。
その理由は、韓国語の試験で100点を取ったとしても、言語学習においてはその領域をマスターしたとは言えないケースがあるからです。
資格試験でも同じことが言えます。TOPIK6級の合格者が必ずしも韓国語が上級レベルとは言いきれません。
逆に試験を何も受けたことが無いという人でも、発音やイントネーションがネイティブの様で上級と呼べる人は沢山いるものです。
では、どうすれば本当の韓国語のレベルを知ることが出来るのでしょうか。
ここでは自分の本当の韓国語レベルを診断する方法をご紹介します。
韓国語のレベルは6つに分けられる
まず、韓国語のレベルは6つに分けられます。
- 超初級
- 初級
- 中級
- 中上級
- 上級
- 超上級
上中下の3段階ではなく、細かく6つのレベルに分けることにより、自分のレベルを正確に把握します。
それぞれのレベルが具体的にどれくらいの韓国語の実力を指すのか、さらに上のレベルに上がるためにどんな学習が必要なのかを一つずつ見ていきましょう。
韓国語超初級レベルとは?
まず1つ目は、超初級レベルです。
超初級レベルの韓国語でできることと言えば、ここでは韓国語で簡単な受け答えができることを指しています。
一つの文章で出来た質問に対して、文章で受け答えできるレベルです。実際には、ハングル文字の書き方や読み方・発音を覚えたり、基本的な単語を覚えることでこのレベルができるようになります。
このレベルで超初級と言われるとちょっとハードルが高く感じるかもしれません。しかし、実践的な韓国語のレベルとして考える時には、まず基本となるこの簡単な受け答えが超初級となります。
韓国語初級レベルとは?
2つ目は、初級レベルです。
超初級と比べて初級になるための一番大きな違いは、簡単な意思疎通ができるかどうかです。
一つの質問をされてそれに答えて終わりという超初級から比べて、ネイティブと簡単な会話をすることが出来るかどうかで、自分が超初級かそれとも初級であるかが判断できます。
初級レベルで大切なことは、とにかく語彙の数・ボキャブラリーを増やすことです。
知っている単語を増やしていくことで、文章の中で分からない単語が入っていても、ある程度その前後の文脈から意味を想像したり、判断できるようになります。
韓国語と日本語は似ている単語がとても多いです。特に日本語でも漢字で書くような単語は、韓国語でも同じ漢字から来ている単語であることがたくさんあります。たくさんの韓国語に触れれば触れるほど、共通点を見つけることになるので語彙力を伸ばすに繋がります。
また、語彙力を増やすことにより、どんどん話題の幅も広がり、会話が上達します。これも初級から中級へステップアップするためにはとても大切なポイントです。
初級レベルの人が次のステップアップを目指すにはまずは語彙・ボキャブラリーを増やすことを意識しましょう。
韓国語中級レベルとは?
3つ目は、中級レベルです。
初級レベルが簡単な意思疎通ができるという事でしたが、初級レベルと中級レベルの大きな違いはネイティブとどれくらい会話を続けられるかという事がポイントになります。
大体一人でネイティブと韓国語で10分くらい困らずに会話を続けられるという人は中級レベルである可能性が高いと言えるでしょう。
10分というと決して短い時間ではありません。しかし、この時間でとにかく意味のある会話がネイティブと続けられるのかどうかがレベル判断のポイントです。
ただこれは、10分間正確に韓国語を話さなければいけないというものではありません。間違えても緊張してしまうという状態でも大丈夫です。言い間違えてしまったり、緊張してしまうというのは、ネイティブとの会話に慣れていけば自然と気にならなくなってきます。
普段の日本人同士の会話でも、言い間違えてしまうことはありますし、よく知らない相手なら緊張するという事は当たり前にあることです。そういうことは気にせずに、意味のある会話を続けられるかどうかを大切にしてください。
他には中級レベルの韓国語となれば、K-popの歌詞の意味を部分的に理解できたり、韓国旅行も問題なく行けるかというのもレベル判断の基準になります。
また、文章の長さが初級よりも長くなるというのも中級レベルの特徴です。主語と述語という単純な組み合わせからなる受け答えをするのが初級ですが、中級になると、「〜지만」「〜는데」「 〜면서」「 〜니까」「 〜더니」のような連結語尾を使って話せるように長く話せるようになります。
韓国語中上級レベルとは?
4つ目は、中上級レベルです。
中上級になると、韓国語のテレビ番組や映画の多くの部分が聞き取れるようになり、ほぼ問題なく楽しめるようになっています。
また、自分の知らない分野などの見慣れない話題でなければ、ほとんど問題なく会話ができ、実際の会話の受け答えも文章が一文以上で出来るようになります。
中級のレベルはネイティブと10分ほど長い会話が続けられるかという事でしたが、中上級との大きな違いは、さらに会話を楽しめるかどうかです。
具体的に言うと自分自身も相手も負荷・ストレスなく会話ができるかどうかがです。中級では、自分自身と会話をする相手がどちらもすこし負荷がかかり、少し集中して会話する必要があります。
対して、中上級は、自分自身と会話をする相手、どちらもそんなに負荷がかからず、楽しく会話ができます。
中級も中上級も、次のレベルは上級と言うことになりますが、ここからレベルアップしていくためにはとにかく「話す」「書く」というアウトプットの時間を増やすことが重要になります。
「聞く」「読む」のインプットよりも「話す」「書く」というアウトプットの実践的なトレーニングをどれだけこなすかが上達の鍵です。韓国語を話す相手がいない人は作文力を鍛えましょう。
話す相手がいる人はできるだけ連絡を取り合い、実際に韓国語を話す時間を作るようにしましょう。
韓国語上級レベルとは?
5つ目は、上級レベルです。
バラエティー番組や映画を字幕なしで、聞き取ることが出来るようになっている、そして自分が話したいことをほとんど問題なく話すことが出来るのが上級レベルです。
韓国語超上級レベルとは?
6つ目は、超上級レベルです。
超上級レベルは、ほとんどの方には必要がないくらいのレベルと言えます。
翻訳家や通訳家、記者などその言語を専門的に扱うエキスパートに求められるレベルです。そういった専門職に就くのであれば目指すべきレベルではありますが、日常生活や一般的なビジネスにおいては、ほとんどの方には上級者レベルでも十分だと言えるでしょう。
上級、超上級のレベルに到達した人は、勉強法というよりもその実力を維持する事が大切なポイントになります。
韓国語のレベルが鈍らないように、普段からいろんな韓国語のコンテンツに触れ、自然な韓国語をいつでも使える環境を維持しましょう。
また、時代はどんどん目まぐるしく変わるものです。韓国現地の話題にも目を向け、新造語や流行語も豆知識として取り入れるを心がけましょう。
韓国語のレベルアップする重要なポイント
ここまで超初級、初級、中級、中上級、上級、超上級の6つの韓国語のレベルについて見てきました。
ここからは、韓国語のレベルを上げるために重要なポイントをご紹介します。
中級・上級へ上がるスピードは全然違う
実は韓国語に限らず言語習得は、レベルが上がれば上がるほど次のステップアップには時間がかかります。超初級から中上級まで上がるのに、2年かかったとしたら、中上級から上級までも、4年以上かかることが当たり前です。
そして、上級から超上級まで上がるためには、5年から10年かかることももちろんありえます。
上のレベルに上がれば上がるほど、成長スピードのギャップが大きくなるという事を覚えておいてください。
ギャップを理解することがレベルアップのポイント
この成長スピードのギャップで落ち込む方も多く、ある程度のレベルで満足したり、挫折する人も少なくないのですが、このギャップをむしろ当たり前だと思いましょう。
上のレベルに行けば行くほど時間がかかる、これは当然のことです。
これを知ることで、心理的にも負担にならず、焦らずじっくりと楽しく勉強を続けられるとはずです。
自分の韓国語のレベルを知りステップアップしていこう
自分の韓国語のレベルを診断する方法ということで、それぞれのレベルについて詳しく見てきました。
テストの点数や資格だけでは本当にその人の韓国語のレベルを表すことはできません。試験や資格の為の韓国語ではなく、実生活の中で使える実用的な韓国語こそが本当の韓国語の実力であると言えるのではないでしょうか。
それぞれのレベルに応じた次のステップを踏まえ、さらに韓国語の実力を伸ばしていきましょう。
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